古い家に使用されていた柱や梁などの木材は再利用可能?再利用の注意点も併せて解説!
長年暮らしてきた家を解体するときの気持ちは複雑でしょう。
たくさんの思い出がある家をできれば残したい気持ちと、解体しなければいけない事情を抱えてのせめぎ合いもあるかもしれません。
そこで今回は、古い家に使用されていた柱や梁などの木材の再利用が可能かどうかについて解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
□古い家に使用されていた柱や梁などの木材は再利用が可能なの?
結論から申し上げると、古い家に使用されていた柱や梁などの木材は再利用できます。
その理由は、古い家に使用されていた木材は強度が高いからです。
古い家に使用されていた木材は、長い期間をかけて自然乾燥していき、木に含まれている樹脂を保った状態で、木材本来の美しさを損いません。
さらに、家の材料として使用されてきた間に湿気や煙、摩擦、油などの影響を受けて、独特の風合いやしなやかさ、強度を備えています。
一方で、現在使用されている木材の多くは、高温で強制的に乾燥させたものが主流です。
このような木材は反りや割れが少ないメリットがあるものの、無理に乾燥させてしまうので、艶やしなやかさが失われることに加えて、年々強度が低下していってしまいます。
もちろん古い家の木材が良く、現在使用されている木材が悪いというわけではありません。
古い家の木材の中にも、環境によって朽ちていたり、虫食いがあったりして使用できないものがあります。
□木材を再利用する場合はどのようなことに注意すれば良い?
木材は再利用できますが、注意点が存在するので、ここからはその注意点を3つ紹介します。
1つ目は、木材が劣化している場合は再利用できないことです。
再利用したい木材があったとしても、強度・耐久性・サイズによっては再利用できない場合もあります。
特にひび割れ・歪み・反り・劣化している場合は、再利用が困難であると言えます。
再利用が可能かどうかを外見から判断できない場合が多いため、プロの目で確認することで見極めることが重要です。
また、解体してみなければ木材の良し悪しが判断しづらいことに加えて、解体作業時に1つ1つの木材を確認する必要があるため、非常に手間や時間がかかってしまいます。
さらに再利用する際は、新しい家のサイズに合わせて新たに木材の形を変える必要があったり、周辺のデザインや利用する素材が限定されたりする難しさもあることを認識しておくと良いでしょう。
2つ目は、保管場所を確保しなければいけないことです。
解体会社または建設会社は、再利用する木材の保管場所を所有していないことがほとんどなので、解体した木材の保管場所をご自身で確保しなければいけません。
保管に関しては、直射日光や雨などが当たらず、地面や他の木材との隙間を確保できる場所に、平らになるように保管します。
3つ目は、総額は新品より高額になる可能性があることです。
木材を再利用する際は、運搬費や加工費、保管費に設備の設置費などが余分にかかってしまうため、総額が新品の木材を使用するときに比べて高額になってしまうことがあります。
また、多くの場合は、古い木材を新しい木材と組み合わせて使用することになるため、現行の標準的な寸法や重量とは違う古い木材をどう取り入れるかが、一般的な家づくりと異なります。
さらに、新しい木材の質感や色合いを古い木材に合わせる必要があるので、選択の幅も狭くなりコストが増える可能性が高まってしまいます。
しかし、古い木材を使用すると新品では味わえないような価値が生まれることにもつながるため、費用対効果の面では、効果が上回る可能性も高いでしょう。
□1箇所を解体した後にその木材を利用したい?部分解体は可能なのか?
この記事をご覧の方の中には、建物の1箇所を解体した後にその木材を利用したいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
そこで、ここからは建物の1箇所を解体する部分解体はできるのかどうかについて解説します。
結論から申し上げると、建物の1箇所のみを解体したり取り壊したりすることが可能です。
ただし、建物の構造上、断片的な解体が難しい場合もあり、部分解体ができるかどうかは現地調査によって判断されます。
木造住宅であれば、チェーンソーを活用して比較的簡単に切り離し工事を行えますが、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合は、専用のカッターを使用して切り離し工事を行う必要があります。
木造住宅と鉄骨造・鉄筋コンクリート造、どちらが切り離しづらいのかというと、もちろん鉄骨造・鉄筋コンクリート造なので、これらの場合は部分的に解体しようと思っても上手くいかないこともあります。
そのため、必ず部分解体ができるわけではなく、場合によっては工事自体を断念せざるを得ないケースもあることを把握しておきましょう。
□まとめ
古い家に使用されていた柱や梁などの木材は、再利用できます。
しかし、木材が劣化していたり、ひび割れ・歪み・反りなどが起きていたりする場合は、再利用が困難です。
そのため、木材を再利用することは可能ですが、必ずしも再利用が可能であるわけではないことを押さえておきましょう。
弊社では、愛のある解体工事を行っておりますので、名古屋市周辺で解体工事について相談したい方は、お気軽にご相談ください。