「空き家の解体工事をしたいけど費用はどれくらい?」
「空き家だから解体費用もできるだけ安く済ませたい」
「解体した後の活用方法は?」
このようなことでお悩みではありませんか?
実は空き家の解体費用は普通に住んでいる家の解体と変わりはありません。
ですが、付帯工事費用とよばれる費用が居住している家と比べると高くなる傾向があります。
付帯工事費用とは庭の草木の処分や家の中の一般ごみの処分など多岐にわたるからです。
空き家の場合多くは、家の中が散らかったままになっている、庭の雑草が多いなどの理由から、
解体工事費用が通常よりも高額になることがあります。
しかし、今回ご紹介する「空き家の解体工事費用を安く抑えるポイント」を押さえれば、空き家であっても居住してる家と同様の価格で解体工事を行うことは可能です。
不用品を自分で処分したり、草木などできる限り取り除くことが費用を安く済ませるポイントです。
- 空き家の解体工事費用はどれくらい?
- 空き家の解体工事を安く済ませるには?
- 解体工事をしたあとはどのように活用するのがいいか?
について解説していきます。
この記事を最後までご覧いただければ、空き家の解体工事費用について理解することができ、空き家の解体後の活用方法についても知ることができます。
空き家でお困りの方はぜひご覧ください。
Contents
空き家を解体するにはいくらかかるの?
空き家の解体費用は通常の解体工事と相場は変わりません。
一般的な木造2階建て建坪30坪の場合は150万~200万円が相場です。
ほとんどの場合は更地・清掃費なども含まれますが、解体工事費用だけ安くて、別料金で更地にする費用を請求する会社もあるので、見積もり時に細かく確認するようにしてください。
これに、付帯工事費用が追加されます。
付帯工事費用はさまざまありますが、よくあるものが下記を廃棄する際にかかる「撤去処分費用」です。
- 樹木、雑草
- 庭石
- コンクリートブロックなどの塀
- 物置
- カーポート
- 浄化槽
- 生活残置物(住居内の不用品)
そのほかにも、井戸やアスファルト舗装などを処分する際にも付帯工事費用が発生します。
これらは、空き家であるかどうかにかかわらず発生するものです。
なので、空き家であろうと直近まで居住していた家の解体であろうと、建物の解体工事費用には大きく差はでません。
付帯工事費用がどれくらいかかるかを考えるようにしてください。
解体工事の費用については下記のページで詳しく解説しています。
空き家の解体工事費用を安く抑えるポイント
実は空き家の解体工事費用を安く抑えるポイントがあります。
それは付帯工事費用をどれだけ減らせるかです。
なぜなら、建物の解体費用自体は安くすることは難しいですが、付帯工事費用は事前の準備次第で抑えることができるからです。
なので、結果的には解体工事費用を安く抑えることが可能です。
具体的な項目は下記の通りです。
空き家の解体工事費用を抑える3カ条
- 庭の草木を抜いて処分しておく
- 不用品を事前に処分しておく
- 補助金を利用する
次に各項目について解説します。
庭の草木を抜いて処分しておく
空き家の場合は庭の草木の手入れができておらず、放置されていることがほとんどです。
解体工事の前に雑草を刈って処分しておくことで費用を抑えることができます。
不用品を事前に処分しておく
空き家の解体工事で一番多いケースが遺品が処分されていないケースです。
中にはリサイクル業者が買い取ってくれるような遺品が残されていることもあります。
出張買取を依頼して、不用品の見積もりをとることもおすすめです。
出来る限り残置物がないように処分してください。
補助金を利用する
国土交通省が「空き家対策総合支援事業」として自治体へ支援を行っています。
なので、空き家がある自治体のホームページなどで、どのような補助金があるかを事前に確認するようにします。
空き家の解体工事補助金を利用すると解体工事費用が1/2~1/5程度補助されるケースが多いです。
代表的な補助金の例は下記のとおりです。
- 都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
- 老朽危険家屋解体撤去補助金
- 建て替え建設費補助金
上記以外にも各自治体で空き家対策として補助金制度を用意しているところもあるので、事前に必ずチェックしましょう。
解体した後の固定資産税は?
空き家の解体工事を考えるときに気になるのが固定資産税です。
固定資産税は土地のみの方が建物が建ってる時よりも高くなります。
なので、空き家の解体工事をして更地のまま放置しておくと支払う税金が増えます。
税金の面だけで考えると、空き家を解体工事すること自体がデメリットのように感じます。
ですが、空き家の解体工事をすることで、空き家を放置したときのデメリットを回避できるので結果的には税金面以外で、プラスになることがほとんどです。
ここからは空き家を放置するデメリット、解体工事をするメリット、解体工事をした後の土地の活用方法について説明していきます。
空き家を放置するデメリット
空き家を放置しておくことで、多数のデメリットが生じます。
なぜなら、住んでいない建物に、固定資産税を払ったり、管理したりしなくてはいけないからです。
仮に、管理を怠った場合、倒壊や犯罪拠点にされるなど、さらなるデメリットが発生してしまいます。
実際に、空き家を狙った犯罪手口が増えていることが問題になっています。
なので空き家を放置しておくことはデメリットになるのです。
ここでは、空き家のまま放置するデメリットを確認しておきましょう。
主にデメリットになるのは下記のとおりです。
空き家のまま放置するデメリット
- 固定資産税だけ払わなくてはいけない
- 特定空き家に指定される
- 自然災害による倒壊の処分費用や周囲への建物への影響
- 害虫・動物の住処になる
- 不審火や犯罪の拠点となってしまう
- 空き家の管理に時間と手間がかかる
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
固定資産税だけ払わなくてはいけない
土地と建物は所有しているだけで毎年固定資産税が発生します。
当然のことですが、空き家にも適用されます。
住んでいない家と土地に対しても所有しているだけで毎年税金が発生します。
これは放置している空き家に関してはデメリットといえます。
特定空き家に指定される
特定空き家とはそのまま放置しておくと、倒壊する危険性があったり、衛生上有害となる恐れがある状態、適切な管理がされていないことにより著しく景観を損なう状態にあると認められた空き家などと定められています。
つまり、あなたが見て危ないなと思う空き家が指定の対象になります。
引用元:地方公共団体の空き家対策の取組事例2
このような建物が特定空き家に指定されます。
特定空き家に指定された場合のリスク
- 固定資産税の軽減がなくなる
- 都市計画税の軽減がなくなる
- 撤去や修繕命令がくだされる
などのリスクが発生します。
住んでいない家のために余計な手間と費用が発生してしまいます。
自然災害による倒壊の処分費用や周囲への建物への影響
空き家が自然災害に見舞われて、倒壊した際の処分費用が発生します。
あなたが保有している空き家が倒壊するだけではなく、倒壊したがれきなどで通行人がけがをしたりすると損害賠償にまで発展するケースもあります。
空き家の倒壊による隣接家屋の全壊・死亡事故の想定が下記のように出ています。
損害区分 | 損害額(万円) | |
---|---|---|
物件損害等 | 住宅 | 900 |
家財 | 280 | |
倒壊家屋の解体・処分 | 320 | |
小計① | 1,500 | |
人身損害 | 死亡逸失利益 | 11,740 |
慰謝料 | 7,100 | |
葬儀費用 | 520 | |
小計② | 19,360 | |
合計①+② | 20,860 |
このようなリスクを発生させないためにもきちんと管理することが重要です。
害虫・動物の住処になる
空き家を放置しておくことで害虫が発生しやすくなります。
特に多いのがシロアリなどの被害です。
なぜなら、空き家は普通に住んでいる家と違って換気など空気の入れ替えをほとんどしません。
シロアリは乾燥に弱く、高い湿度を好みます。
なので、空き家はシロアリにとって繁殖しやすい環境が整っています。
このシロアリを放置しておくことで建物の耐久性が下がって、地震などの災害で倒壊するリスクが高まり、上記で紹介したような事例に発展する可能性があります。
不審火や犯罪の拠点となってしまう
空き家を狙った犯罪や空き家を利用した犯罪が増えています。
具体的に空き家を狙った犯罪では、亡くなった方の遺品などを狙って犯行に及びます。
コロナ禍の影響で、居住している住宅が狙いにくくなった背景があります。
なので、空き家は狙われやすいのです。
空き家を利用した犯罪では、人目につかないことを利用して、大麻工場として麻薬を栽培していた事例などもあります。
このように空き家を放置しておくことで空き家を狙った犯罪や、空き家自体が犯罪の温床となる可能性があります。
空き家の管理に時間と手間がかかる
上記で空き家を放置した際のデメリットを紹介しました。
これらを回避するために「空き家の管理を徹底して行う」という方法があります。
ですが、この場合あなたの手間と時間がかかります。
管理を業者に依頼した場合も管理費用が発生するのでお金がかかります。
結果的にリスクを回避しようと始めた管理自体が、多額の費用を失ってしまう、というデメリットになってしまう場合もあります。
空き家を解体工事するメリット
空き家を解体工事するメリットは上記のデメリットを回避できることです。
それ以外では、土地を有効活用して収益化できるというメリットもあります。
管理するための時間や費用が不要になる
管理する建物がなくなるので、そのためにかかる時間や費用がなくなります。
実際に、空き家を使う予定がないのに、管理会社に費用を払って管理してもらう方も多数います。
使う予定がないのに管理してもらうのは無駄になります。
倒壊による被害・空き家の犯罪を防げる
上記と同様ですが、建物がなくなれば倒壊する心配はなくなります。
犯罪の温床となる隠れ家にされることもありません。
空き家自体がなくなることで様々なデメリットを解消することができるのです。
売却しやすくなる
空き家がある状態でも売却することは可能ですが、買主側が家の解体や、家の中の残置物の処分を嫌がるケースも多いです。
その場合購入を控える可能性があります。
古い建物の場合は解体をして、更地にした方が結果的に売却しやすくなります。
建て替えが可能になる
空き家のうち43.5%以上が築年数35年以上です。
ほとんどが、以前は自分が住んでいた実家で、自分は自宅を別の場所に購入。
両親が亡くなり相続したが、住まないケースです。
この場合は賃貸にだすことをだれもが考えますが、建物が古くなかなか借り手がいないのが現状です。
建物を解体して建て替えることで新築の賃貸物件として貸し出すことが可能になります。
空き家を解体工事したあとの活用方法
空き家を解体工事したあとの活用方法は様々です。
ここでは代表的なものを、費用の目安を交えてご紹介します。
賃貸物件を建築する
新しく賃貸物件を建築する方法です。
土地の面積により費用や建物は様々ですが、小さい賃貸物件だと、30坪ほどから建築可能です。
賃貸物件を建築するデメリットは建築費用と空室対策です。
30坪の土地に3階建てのアパートを建築したときの費用はおおよそ、3160万円~4,240万円です。
木造の場合は坪単価が56万円~73万円なので、あなたの保有している土地でおおよその概算をだすことができます。
これらをお住いの地域の賃貸物件の価格や平均の空室率を調べるとおおよその収益見込みも計算できます。
理想の利回りは5%といわれていますが、実際の利回りの相場は2%~5%が相場です。
2%の場合投資した金額を回収するのに単純計算だけで50年以上もかかってしまいます。
初期投資の金額が高額なことが賃貸物件を新築するデメリットといえます。
駐車場として貸し出す
一番おすすめの方法が駐車場として貸し出す方法です。
理由は下記の通りです。
- 初期投資が少なくて済む
- 駐車場の形態によっては運営会社が負担してくれる
- 将来的に家を建てたい場合も回復費用が安い
月極駐車場
月極駐車場として貸し出した場合、ある程度の安定収入が得られるのがメリットです。
初期投資としてはアスファルトに舗装する費用が発生します。
砂利のままで貸し出すことも可能ですが、借り手が少なかったり、アスファルト舗装の駐車場と比べると月極費用も安い傾向にあります。
駐車場の借り手が見つからないリスクを減らすためにもアスファルトに舗装することをお勧めします。
コインパーキング
コインパーキングの場合は土地を駐車場に変える費用を設置会社に負担してもらうことが可能な場合があります。
月極駐車場に比べると収入は少なくなりますが、さらに初期投資費用を抑えることができるのが魅力です。
空き家を解体して有効な土地活用を
空き家の解体工事費用を抑える方法と活用方法についてご紹介しました。
最後にもう一度おさらいです。
空き家の解体費用を抑える方法
- 庭の草木を抜く
- 不用品を事前に処分すてておく
- 補助金を利用する
付帯工事費用を減らすことで解体費用が安く抑えられる。空き家の解体には自治体の補助金があるかないかもチェックが重要。
空き家を放置するデメリット
- 固定資産税だけ払わなくてはいけない
- 特定空き家に指定される
- 自然災害による倒壊の処分費用や周囲への建物への影響
- 害虫・動物の住処になる
- 不審火や犯罪の拠点となってしまう
- 空き家の管理に時間と手間がかかる
空き家を放置しておくと、周囲への損害賠償に発展するケースも。すぐに住む予定がない、古くて住めない場合は、解体して更地にするほうがリスクがなくなる。
空き家を解体した後のおすすめ活用方法
- 賃貸物件を建築する
- 月極駐車場
- コインパーキング
新築の賃貸物件は初期投資が高額。
初期投資が少ない貸駐車場にすることでリスクを軽減できるので、おすすめ。
将来的に家を建てたい場合の一時的な運用としても駐車場やコインパーキング運用がおすすめ。
いかがでしょうか?
現状のままでは、住まない、借り手がつかないといった場合は月日が経てば経つほどリスクが増えていきます。
放置していてもこれらの問題が自然に解決することはありません。
なので、空き家はとにかく早く解体工事することをおすすめします。
青木工業では解体工事を行った土地の有効活用として、駐車場の設計・施工をおすすめしております。
解体工事から駐車場の設計まで一括でご提案することが可能です。
また、解体後の土地を売却したい方のために、大手不動産業者から地域密着型の老舗不動産業者まで幅広く付き合いがございます。
空き家でお悩みの方はお気軽に青木工業にご相談ください。