解体お役立ち情報 2024.07.07

解体工事で家が揺れるのはなぜ？原因と対策も解説

近隣の工事で住宅が揺れて、不安を感じている方はいませんか。
特に解体工事は、重機を使った作業が多いため、大きな振動が発生しやすく、自宅の安全を心配される方も多いでしょう。

この記事では、工事中の振動による家の揺れが原因で、自身の住宅の安全や生活への影響を心配されている方のために、工事中の振動に関する原因や対策、対策方法まで具体的に解説していきます。
この記事を読めば、工事中の振動による不安を解消し、安心安全な生活を送るための情報が得られます。
ぜひ最後まで読んでみてください。

1 □工事で家が揺れる原因
2 □家が強く揺れる場合の対処法
3 □工事による揺れを防ぐ対策
4 □まとめ

□工事で家が揺れる原因

解体工事は、建物を壊す作業であるため、どうしても振動が発生してしまいます。
では、具体的にどのような工程で振動が発生するのでしょうか。
ここでは、解体工事における振動の原因を3つに分けて詳しく解説していきます。

1: 住宅の基礎解体

基礎は、建物を支える重要な役割を担っています。
解体工事では、この基礎を壊す作業が必要となるため、大きな振動が発生します。
特に、杭基礎と呼ばれる、地面に深く杭を打ち込んだ基礎の解体工事では、杭を引き抜く際に強い振動が発生し、周辺の建物に影響を与える可能性があります。

2: 重機の搬入・搬出

解体工事では、大型の重機を使用します。
重機を搬入・搬出する際、トラックや重機が走行することによって地面が振動し、周辺の建物に影響を与えることがあります。
特に、道路の狭い場所や、地盤が軟弱な場所では、振動が大きくなる可能性があります。

3: 掘削

解体工事では、基礎や地中埋設物の確認、樹木の抜根などを行うために、掘削作業が行われます。
掘削作業は、地面を掘り進める作業であるため、振動が発生します。
また、掘削作業には、地盤を破壊する力強い作業が含まれるため、周辺の建物に影響を与える可能性があります。

なお掘削については、衝撃が強くなる工法や乱暴な運転を避けるように指定されています。

□家が強く揺れる場合の対処法

工事中の振動が大きくて、住宅が強く揺れている場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
ここでは、具体的な対処法を3つに分けて解説していきます。

1: 振動規制法の確認

振動規制法は、工事や工場などから発生する振動によって、周辺住民の生活環境や健康が損なわれないように、振動の規制基準を定めた法律です。
解体工事は、振動規制法の規制対象となる特定建設作業に該当するため、施工主は振動規制法に従って工事を進める必要があります。

特定建設作業に該当する作業は次のとおりです。

・くい打機、食い抜機、くい打くい抜機を使用する作業
・鋼球で建築物やその他の工作物を破壊する作業
・舗装版粉砕機を使用する作業
・ブレーカーを使用する作業

振動規制法を守って解体工事を行っているかは、確認しましょう。

2: 施工主への相談

もし、住宅が強く揺れて生活に支障をきたしている場合は、まずは施工主に苦情を申し立てましょう。
施工主は、解体を請け負う会社に対して、振動の抑制対策などを指示できます。
施工主から解体業者に苦情があった旨が伝わることで、振動の問題が解決に向かう可能性があります

3: 行政への相談

施工主への苦情が改善されない場合は、行政に相談しましょう。
市町村や都道府県には、建設工事に関する相談窓口が設置されています。
行政は、振動規制法違反の疑いがあれば、解体会社に対して指導や勧告を行えます。

□工事による揺れを防ぐ対策

工事中の振動による揺れを防ぐためには、どのような対策を講じることができるのでしょうか。ここでは、具体的な対策を3つに分けて解説していきます。

1: 地盤改良工事

住宅の基礎の下の地盤が軟弱な場合は、工事中の振動によって住宅が揺れやすくなります。
そのため、地盤を強化する地盤改良工事を検討する必要があります。
地盤改良工事には、様々な工法がありますが、代表的なものとして、グランドコンパクション工法が挙げられます。
グランドコンパクション工法は、地盤に薬剤を注入して固めることで、地盤の強度を高める工法です。

2: 自宅の状態確認

工事の前後には、住宅のひび割れや傾きなどを確認し、写真に記録しておくことをおすすめします。
工事によって、住宅に新たなひび割れや傾きが生じた場合は、地盤が軟弱になっている可能性があります。

3: 専門業者への相談

工事中の振動による揺れが気になる場合は、専門業者に相談することも有効です。
専門業者は、地盤の調査や、振動対策の提案などを行うことができます。